4月22日 本日のお魚情報
『陸奥湾ほたてシーズン到来の矢先に…。』
 県は18日、陸奥湾東部海域(平内町東田沢−むつ市脇野沢)で採取した養殖ホタテガイから国の規制値を超える下痢性貝毒を検出したとして、同海域産ホタテの出荷を自主規制するよう漁協などの関係機関に通知した。貝毒による陸奥湾ホタテの出荷規制は2011年6〜8月以来、約2年ぶり。2013/4/19 東奥日報

 今年は春になっても水温が上がらず、魚種によっては平年よりやや水揚げが遅れ気味で推移していたことから、帆立貝毒の規制もナシまたは遅れ気味だと予想していたのだが・・・。 4月に貝毒が入るのは近年では例がない。これから8月までの歩留り・グリコーゲンの高まりが期待できる最高の旬を迎え、さらに陸奥湾西部地区の減産が予想されることから早期の貝毒解除が望まれる。
 また、4/19には第一回の半生貝(ベビーホタテ)の入札が行われた。例年3月に行われている先の入札は成長不良を受け流会となり、今回が今シーズン初めての入札会となった。    新物陸奥湾ベビーほたてのシーズン開幕を祝し活況を呈する入札会のはずなのだが、前回に引き続き成長不良などを理由とした上場数僅少となったことから保留を含めた高値の取引を余儀なくされ、加工業者のため息ばかりが続く結果となった。
 「青森の味」を求め全国から観光客がやってくる新緑の季節が目前に迫っている。貝毒の長期化・入札価格の高騰は供給不安定を不可避にし、盆暮・小売業の引き合いが価格高騰の度に大きく損なわれる結果を招く。業界にはマーケットを深く分析し消費者の支持を得られる喫緊の方策が求められよう。
 2013年4月15日 月曜日
『ほや』
 青森県で水揚げされる「ほや」の過去5年間の実績では青森市久栗坂の養殖物が県全体の7割強を占めておりますが、三陸産種苗からの養殖を行っていることから、その種苗が震災の影響により入手困難であった時期と重なり、平成24年の青森市の生産量は平成23年度との比較でおよそ半減となり県全体の生産量も3割程減少となっております。
そのような生産環境の中、青森市後潟漁協では平成22年度の海水温上昇の影響によるホタテ貝の斃死を受け生産量が大幅減となった背景から、青森市の水産試験場と共同で天然ほやの種苗を独自に行い、ほやの養殖にも取り組んでいます。今年度から出荷サイズに成長したことから4月から6月の約3ヶ月間に出荷を行うこととしています。平均販売日量は50〜100ケースが見込まれ、期間通して約3,500ケースの見込み。  当漁協では生産者が13人おり、市場からの発注に応じて組合が各生産者に連絡し順次出荷を行う体制となります。  サイズは15〜25玉中心に6Kハッポー仕立てで、各生産者の名前が記載され青森市場に出荷されます。価格はほぼ前年並みの設定ながら、計画生産となるため安定相場で推移の見通し。
 今年も三陸産を種苗とする養殖物の生産量が減少する一方で、日毎に暑さが増す夏に旬を迎え、涼味感の高い「ほや」の味覚を愛するファンが多いことから、後潟漁協の今後の生産拡大に期待するところです。
 2013年4月8日 月曜日
『活ヤリイカ』
 このところの春らしい陽気にも恵まれ、青森市内もようやく積雪が0cmになりました。毎年感じるのですが、年々積雪が多くなっているような気がするのは私だけでしょうか?しかし長かった冬も終わり、北上する桜前線とともに青森県内も日中がポカポカ陽気になって来ました。そして全国有数の桜の名所でもある弘前城の開花予想が、気象庁の発表によりますと4月24日となっており、GW中に満開となり多くの人出が予想されます。  
 今回は水揚げが終盤になってきましたが、今が旬の小泊産定置網『活ヤリイカ』をご紹介します。青森県の日本海沿岸を中心に、例年12月から翌5月にかけて主漁期を迎えるヤリイカですが、1990年代に年間2,000〜4,000トンの水揚げがありました。しかしここ2〜3年は年間1,000トンを割り込んでいる状況が続いています。 
 普段は、中々口にできない活ヤリイカですが、今の時期は歓迎会等が多いことから外食を楽しむ機会が増えて来る時期です。お寿司屋・居酒屋でメニューにありましたら是非、一度味わってみては如何でしょうか?相場は昨年より1〜2割程度安価になっており、ヤリイカ独特の甘味とコリコリとした食感が絶品です。
 2013年4月2日 火曜日
『青森県西海岸産ほっけ』
 今日から4月。雪解けが一層進みようやく春を感じるようになってきました。かつての 津軽地方の春の風物詩と言えば「ほっけの天日干し」。「飯寿司」の材料として軒先にほっけを干している光景が多く見られていましたが、今では生活環境・食の変化により家庭ではあまり作られなくなり、見かけることが少なくなりました。
 青森市場では3月までは北海道・噴火湾産が入荷数多く入荷しておりましたが、今朝は深浦産ほっけがセリ場を埋めグッと活気づいてきました。量販・小売店の売場でも下段で多く陳列され、食卓にのぼる機会が増えることでしょう。ここ数年の水揚げ傾向を見ると、北海道、青森ともに平成18年から20年にかけ水揚げが増えていきましたが、その後平成22年にかけ減少しています。その後も水揚げは回復することなく、今では日量で10トン程度の水準となってしまいました。漁法は、定置網、巻網、刺網で、主に定置網物が多く入荷しています。小サイズ(約10k28尾)主体の入荷となっており、大サイズ(約10k18尾)、中サイズ(10k20〜22尾)はこれからに期待といったところです。
 居酒屋メニューの定番大衆魚のほっけは価格が安い魚の代表格。お店も良いですが自宅でも簡単に開き干しができるので、春の天気の良い日にはぜひチャレンジしてみてください。他にも、フライ、煮付け、すり身にして大根と煮ても美味です。ご自宅で居酒屋メニューはどうでしょうか?