12月28日 本日のお魚情報
『ナマコ』
 青森の年越し、正月に欠かせない代表的な食材のひとつ「ナマコ」を紹介します。
ナマコは千島列島、樺太から日本列島全域にかけて分布し、青森県は北海道に次ぐ生産量を有します。平成17年から21年までの青森県の統計データによると、漁獲量の多い市町村別のベスト5はむつ市、平内町、横浜町、青森市、蓬田村で、主産地は陸奥湾内となっています。
 毎年12月下旬の数日間だけ漁獲される「横浜ナマコ」の出荷も始まっています。漁法は主に、桁網(通称八尺)、刺網、小型機船底曳網、潜水などで漁獲されます。市場に入荷する単量は10k樽、3k、1k、500gで、年末は量販しやすい少量規格の引き合いが多くなります。サイズは産地により異なりますが、大、中が主力となっています。
 12月に入ってからの数量、価格共に昨年並みとなっています。昨年同様中国向けの引き合いが強いこともあり、高値継続となっています。参考小売価格は、g当たり498円から398円が中心となります。
 メニューはポピュラーな酢の物のほか、南蛮漬け、酢みそ和えなど。
あと数日で年越し、正月を迎え食卓が賑やかになりますが、冬至ナマコといわれるように旬であり、郷土の味覚でもある「ナマコ」を是非召し上がって下さい。
 2010年12月21日 火曜日
『ハタハタ』
  今シーズンは多少遅れたものの、やっと青森県西海岸産のハタハタが潤沢に入荷してきました。すでに秋田産のハタハタが市場を席捲しておりましたので珍しくもないのですが、写真のように本県産のハタハタが並ぶと感慨ひとしおです。
 さて、このハタハタ。食べ方というと鍋、田楽、飯寿司・・・。といろいろありますが、その昔は獲れ過ぎて仕方がない魚でしたので「魚醤」にされる魚の一つでもありました。ハタハタはご存知の通り秋田で有名な「しょっつる鍋」の名前として知られています。
そのほかにも能登半島のスルメイカやイワシを使った「いしる(いしり)」。香川県では「いかなご醤油」、北海道では「鮭醤油」。北海道寿都では「ホッケ醤油」なんてのもあり、各地の郷土料理の「かくし味」には欠かせないものになっています。世界にもマレーシアではカタクチイワシを使った「ブドゥー」。韓国はカタクチイワシ、イカを使った「エクチョッ」。香港マカオはオキアミを使った「蝦醤 ハーチョン」。ベトナムはカタクチイワシを使った「ニョクマム」そしてタイの「ナンプラー」。ラオスでは淡水魚を使った「ナンパー」というものまであります。アジアばかり列挙しましたが、イギリスのウスター地方の「ウスターソース」イタリアの「ガルム」といった具合にヨーロッパ地方にも広く伝わっています。
 数年前の社員旅行でのベトナム訪問の際、現地スーパーで焙煎の強い「ベトナムコーヒー」とMaggie製の「ニョクマム」を買い込んだことがあります。そのコクのある味は「フォー」をはじめ広くベトナム料理に使われています。帰国後は何に使おうか悩んだ挙句、チャーハンの隠し味に使っています。とってもエスニックで専門店の味に早変わりです。
 今となってはハタハタの魚醤(しょっつる)は高級品となり、日本人はめったに口にしなくなった魚醤ですが、世界を見渡せば、魚醤という姿で日本以上に味覚のルーツを魚に求めていると感じられます。日本人にとって魚食は民族のルーツいうべき食文化ですが、魚食離れといわれ久しくなりました。こういった商品が身近になれば日本人の魚食がもっと豊かになり造詣が深まるのではないでしょうか?
 2010年12月14日 火曜日
『フグ』
  「フグは食いたし命は惜しし」で有名なフグは、ほとんどの種類がテトロドトキシンという強力な神経毒を持っています。テトロドトキシンは自然毒としては最も強いものの一つとされ、普通であれば「毒にあたると死ぬかもしれない」と思うと食用にするなど考えられない魚であるはず。しかしフグ料理の人気は極めて高くそうした話題性や価格の高さが人気を支え、味は折り紙付きの魚であることに間違いないようです。また、中国では淡水産のフグが食用とされ、豚と同様に美味ということで『河豚』の字が当てられたようです。
 当市場のフグ類の年間取扱高は約20トン前後で真フグ・ゴマフグなどを中心に水揚げされます。しかしフグの中でもっとも美味とされる『トラ河豚』は滅多に水揚げされませんが、北海道室蘭以南の太平洋岸及び日本海西部に分布し冬場が旬で、刺身を初め、てっちり・ふぐちりと称されるちり鍋、唐揚げ、味噌汁などで食すのがもっとも美味とされます。価格は高価ですがこれからの季節には一度は味わってみたいものです。
 但し素人調理は厳禁。先日県内でも家庭で調理して事故が発生しています。必ずフグ調理師免許のある専門店で調理された料理を食するようにしましょう!
 2010年12月6日 月曜日

こちらからリーフレットが見られます
『七子八珍』
 先週4日、待ちに待った「新幹線・新青森駅」が開業致しました。
 青森県・青森市の各関係団体が「一路青森」を掲げPRを行っており、この開業を契機に冬の青森の魅力を堪能するべく、青森を訪れる方が多くなると期待されます。
そこで、本日は社団法人青森コンベンション協会で推進する「七子八珍」を紹介します。
「七子八珍」とは、三方を海に囲まれた青森の新鮮な魚介類の総称で、青森市をはじめ県内はもとより、県外からの観光客に美味しい魚介類を味わって頂けるよう、当協会が商標登録を行ったものです。
 「七子八珍」には次の商品が選定されています。
 
七子:このこ、たこのこ、ほたてのこ、すじこ、ましらこ、ぶりこ、たらこ
 八珍:くりがに、がさえび、なまこ、うに、ふじつぼ、白魚、さめ、ほや
 堂々九品:めばる、あぶらめ、いか、ほたて、ひらめ、さけ、たら、さば、いわし
 隠れ十品:いしなぎ、みずだこ、そい、かれい、ぶり、たい、あんこう、まぐろ、きんきん、さくらます
これらのうち、18商品↓の魚介が旬の時期を迎え、青森の味覚を数多く堪能できます。
 
七子:たこのこ、すじこ、ましらこ、ぶりこ、たらこ
 八珍:なまこ、さめ
 堂々九品:いか(やりいか)、ひらめ、さけ、たら、かたくちいわし
 隠れ十品:みずだこ、かれい(まこがれい、まがれい)、ぶり、あんこう、まぐろ、きんきん

 
社団法人青森コンベンション協会では、七子八珍の会事務局として平成22年12月1日〜平成23年2月28日の3ヶ月間 『七子八珍 食べある記 あったかフェア』の企画を開催しており、青森市内の料理店41店が会員となり七子八珍を食材としたメニューを提供しております。当社もスポンサーの一員として参画しています。
 文字どおり「一路青森」で青森市を訪問の際には、季節の味覚「七子」、「八珍」、「堂々九品」、「隠れ十品」を味わって下さい。