8月31日 本日のお魚情報
『秋の訪れ サンマ・秋サケ』
  秋分の日まではまだ日がありますが、彼岸までには暑さが和らぐのでしょうか?
青森市場にも秋の訪れを告げるサンマと秋サケが入荷してきましたが、今年は様子が少し変です。量販店では秋の演出と共にチラシでのホットメニューの提案がなされていますが、気温が高いままで夏メニューが幅を利かしている様子。近海魚も「夏枯れ」が続いて水揚げが安定しません。コメの収穫も前倒しとなるようで、四季がはっきりしているはずの青森の風土が変わってしまったかのようです。農産物の収穫を迎えるころには、ホットメニューと共に秋の恵みを味わいたいものです。
 この夏は例年になく気温が高くウナギの売上げ伸長が期待されましたが、ウナギの稚魚シラスウナギが極端に少なく供給がままならなかったことから、ウナギの完全養殖が例年になく注目を集めた夏でもありました。完全養殖がなかなか進まない大きな要因として、ウナギの生態がこれまで解明されてこなかったことが挙げられます。サンマの水揚げが進まない要因として今年は海水温が挙げられていますが、それ以前にサンマの生態が解明されていないことも大きな要因の一つといえそうです。秋サケは故郷の川に戻り産卵する生態を利用し、ある程度まで人為的に水揚げを安定的にコントロールすることが可能となりました。しかし、サンマは産卵の時期、場所とも未だはっきり解明されていない為、人知の及ばない自然の成り行きに漁を委ねています。近海魚では1、2の資源量を誇る魚種ということになっていますが、資源量が大きなスパンで変化を見せた時、イワシのように貴重な魚となってしまうかもしれません。
 2010年8月10日 火曜日
『毛ガニ』
  本日は、お隣北海道の特産品「毛ガニ」を紹介します。
 国内では北海道をはじめ、日本海沿岸、茨城県以北の太平洋に生息、主な漁法はカゴ漁となります。冷凍物では4月〜7月に北海道で水揚されたもの、また生鮮チルド品はロシア及び北海道で水揚されたものが、出荷業者にてボイルされ日々入荷しております。入荷の主力サイズは、冷凍物が4k 11〜12尾(1尾当たり約350g前後)で、生鮮チルド品は4k 10〜12尾(1尾当たり約400〜300g)で、いずれも大きい物で6〜7尾となっております。
水揚時期と重なる4〜7月が旬で、オホーツク海・宗谷産が身質・身入り共に良好で、入荷の主力産地となっております。尚、オホーツク海の盛漁期は4〜5月となっており、海域により時期は異なります。
 お盆商戦に入り、各小売店ではズワイガニやタラバガニと共に毛ガニのコーナーも広く展開します。よくカニを食べると言葉少なになると言います。ボイルものが通常流通しているので、一般的ですがそのまま生食やサラダで食べるのがいいでしょう。
 毛ガニ売場も充実しお好みのサイズを選べる機会に、是非濃厚な「みそ」が入った北の味覚をご賞味下さい。
 2010年8月2日 月曜日
『鱧(ハモ)の日』
  連日、日本列島も夏らしい暑い日が続いていますが、8月に入り青森もいよいよ真夏の祭典「ねぶた祭り」が8月2日〜7日まで開催されます。たくさんの観光客の皆さんにねぶたの醍醐味や躍動感を堪能して頂きたいですね。
 ところで、8月3日は何の日かご存知でしょうか?実は『鱧(ハモ)の日』なのです。東北地方では、あまり馴染みの無い魚「鱧(ハモ)」ですが、この時期に美味しくなることと、地方名では「ハミ」と呼ぶことからその語呂合わせからきています。
主に、青森県以南の日本各地、シナ海、インド洋に分布し、底引き網や延縄による漁獲が全体の90%以上と多いものの、近年では資源の枯渇が懸念されているのが現状です。
 先月、土用の丑で皆さん「うなぎ」を美味しく頂きスタミナ満点だと思いますが、脂っこい食べ物に飽きた方々など、是非機会がありましたら、一度食してみては如何でしょうか。湯引きし梅肉添えなどはサッパリとして、見た目の美しさと涼しさを感じられると思います。