8月31日 本日のお魚情報
 2009年8月31日 月曜日
鯨 肉
 団塊世代の方には、牛肉や豚肉の入手が困難だった時代に、鯨肉を代用獣肉という位置づけの食材として鯨カツ、鯨ステーキ、鯨カレーなど日本人のたんぱく質源として食生活の中で重要な位置を占め、特に鯨の竜田揚げは、戦後の学校給食を代表するメニューとして記憶にあるという方もおられると思われます。
 現在は、主に調査捕鯨の副産物として2007年度の日本では、ミンククジラ(約3,500トン)、イワシクジラ(約1,200トン)、ニタリクジラ(約400トン)の鯨肉が生産され、全国的な流通の中心になっています。
 そして、今回9月6日の日曜日(午前8:30〜午後14:00)当市場にて「青森県市場食育祭り」が開催されます。『鯨肉』の試食・即売コーナーも設けておりますので、是非この機会に、ご家族と一緒に来場され当時へのノスタルジーに浸る食材として味わって見てはいかがでしょうか!
 2009年8月24日 月曜日
秋 鮭
 昨日23日は処暑。暑さが峠を越えて後退し始めるころ、季節は秋へと向かっていきます。
魚介で秋といえば、旬の代表はなんと言っても「秋鮭(白鮭)」。3〜5年海で生活したあと、産卵のために沿岸を回遊し、生まれ故郷の川に遡上する時期となり、北海道の一部で操業がスタートします。本格的な漁期と旬は9月〜10月です。
 道立水産孵化場が7月に発表した、今年の北海道秋鮭来遊の資源量は、不漁と言われた昨年実績よりさらに35%減、過去20年で最低水準と予想されております。秋鮭の数量は大幅減となるものの、豊漁なロシア産マスやアラスカ産チャムが主力消費国である中国輸出に向け低価格で提案されていることと、日本国内での消費の冷え込みを受け、価格は昨年並みと見込まれております。
 秋鮭は日本人にとって古来より重要な食糧源として扱われ、日本の食文化を担ってきた食べ物といっても過言ではありません。頭から骨まで一尾丸ごと使え、料理用途も氷頭、煮付け、焼き物、炒め物、和え物、揚げ物、鍋物、ルイベ(刺身)、トバ等と多種多様です。
 本日は標津、日高、南茅部と北海道産の一尾丸物やフィレーに加え、生筋子が入荷しています。これから入荷が多くなる、秋の味覚いわゆる「秋味」をご賞味下さい。
 2009年8月10日 月曜日
 〜盆市場休明け
 〜漁はまだ盆休みの所が多く入荷は少なめ
盆市場休明け
 入荷が少なく、セリはアッという間に終わってしまいました。
前日が日曜日であったこともあり、出荷者が少なくセリ場は商品より人の方が多いくらいでした。
 浜休みも明けて、明日からは上場も増え、いくらか活気が戻ってくると思われますが、小売店は盆疲れもあり、今週は低調な取引きが続きそうです。毎年のこととはいえ、ねぶたも終わり、人波も引いた盆明けのセリ場は、もの悲しい。。。
秋の足音が聞こえてきそうです。夏枯れが終わって秋の魚が入荷してくるのが待ち遠しいですね。
 2009年8月10日 月曜日
紅鮭筋子
 100%天然アラスカ産!!!
 筋子が生産されるアラスカは、アメリカ合衆国第49番目の州(1959年1月3日に州に昇格)で、アメリカ最後のフロンティアと呼ばれています。広さは日本の4倍、合衆国一を誇り、アラスカ州全土の34%(日本列島の1.35倍)が国立公園や国立保護区、国定公園、国定野生保護区に指定されており、養殖を一切禁止し天然水産資源を守り続けています。
 アメリカ全土で水揚げされる水産物の55%をアラスカ一州が占め、サーモンに至っては実に95%がアラスカから生産供給され、天然サーモンには紅・キング(マスノスケ)・銀・ピンク(カラフトマス)・チャム(白鮭)の5種類があり、特に紅鮭は日本が唯一かつ最大のマーケットとなっています。
 5月下旬カッパリバーの空輸からスタートし、7月下旬にはブリストルの船便が到着。今年の予想搬入量は1,500tと予想されています。時同じくして青森駅前の面積あたり筋子販売世界一?を誇る○○商店でも、都会から戻った人たちへの手土産を求め賑わいます。搬入量の90%は東北で消化されているといわれるほどお盆に欠かせない商材です。ちなみに、北海道は「チャム子」・関東は「ます子」の需要が多いようです。赤く映える筋子は、親戚が集まるお盆の団欒に華を添えることでしょう。
 2009年8月6日 月曜日
サザエ
 年間およそ8千トン水揚されるサザエは北海道南部から九州まで広く分布し、古くは江戸時代の日本橋魚市場で取引されるなど、食生活になじみの深い貝のひとつだ。
二枚貝をはるかにしのぐ8万5千種もある巻き貝に属し、日本に生息しているのは竜天サザエ科だけでも58種が確認されている。主な産地は長崎、山口、新潟などで、当社には新潟県佐渡産を主体に青森県小泊産などの日本海物が入荷している。
 エサが一緒に住んでいる所も一緒。味も似ているといえばアワビが挙げられるが、アワビに比べると味わい深くない。加えて身が硬い。アワビはグリコーゲン、サザエはコラーゲンの含有量が多くそれぞれの身質に大きく関与している。ただしコハク酸は、サザエの方が多く含まれており、苦みばしった大人の味わいはサザエに軍配が上がる。
 子供たちが、バーベキューに興じる機会が多い夏休みには、サザエが良く壷焼きにされる。コラーゲンが熱でゼラチン質に変化するのを先人が経験で知っていたからこそ今日まで引き継がれてきた調理法だ。一見野性味溢れる壷焼きにも先人の知恵と工夫が詰まっている。食育の一環として子供たちと一緒に再認識されてはどうだろう。