9月18日 本日のお魚情報
『ワカサギ・シラウオ』
 今週は秋彼岸の入り。暑さ寒さも彼岸までと言われますが、日中はまだ暑さを感じる気温が続いています。9月に入ってから、トロール漁が始まりましたが水揚げは低調で、また、高水温の影響から秋の魚(秋鮭、秋刀魚など)の漁も低水準が続いています。例年9月1日に解禁となる、本県小川原湖のワカサギ、シラウオの秋漁も例年より2週間ほど遅れ12日に水揚げとなり、漁期は3月15日までとなっています。
 漁のスタート時は昨年より少ない水揚げでしたが、週末から例年並みに回復しており、安定した水揚げが期待されています。市場相場も、漁の走りのワカサギは3k仕立てで、大サイズk当り700円、中サイズk400円、シラウオは150gパック400円と高値スタートでしたが、徐々に相場を下げており、例年並みが見込まれています。
 青森県のワカサギの生産量は茨城県と1位、2位を競い、シラウオの生産量は最近の3年間では全国の約7割を占め断トツの全国1位を誇ります。小川原湖はその大半を占め単協の生産量(ワカサギH23実績約126トン、シラウオH23年実績約66トン)では全国水準。青森県産の魚介類では帆立貝、ヒラメ、イカ類が代表的ですが、ワカサギ、シラウオも青森県が誇る水産物のひとつに数えられます。
 これから秋風が吹き涼しさを感じる季節となり、揚げ物を美味しく味わえる気候となります。ワカサギの天ぷらやシラウオのかき揚げなどを食し、一足早く食欲の秋を満喫しては如何でしょうか?
 2012年9月10日 月曜日
『するめいか』
 9月に入っても、全国的に残暑が厳しい状況が続いていますが、青森県内はようやく朝夕と20℃前後になり、涼しい秋風を肌で感じるようになってきました。
 しかし水産業界にとっては心配事が一つ。それは、一昨年の高水温による斃死から、ここまで順調に回復してきたむつ湾産の「ホタテ貝」ですが、水深20m付近で、25℃前後の高水温にあり、今の時期は稚貝の選別作業に入ろうかという時期で、生産者はしばらくは海水温が下がるまで見守るしかないようです。
 ところで、今回は青森県内でも漁獲数量(平年は生いか4万トン前後)がもっとも多い「するめいか」をご紹介します。春先から初夏にかけては、バラいかが主体でしたが、ここにきてたっぷりの餌を捕食し、肉質も筋肉質になり厚みを増してきています。夏いかは柔らかく涼味感がある刺身等で食す機会が多かったのですが、秋口からの「するめいか」は、塩辛をお勧めします。なんと言っても味の要となる肝臓(わた)も大きくなり、熟成させて酒の肴や、熱々の新米ご飯の上に載せて食べると最高です。是非一度、自分流の塩辛に挑戦してみては如何でしょうか!
 又、弊社ホームページの会員ページに、2012年9月号「スルメイカのハンバーグ」のレシピも掲載しておりますので、参考にしてみて下さい。
 2012年9月4日 月曜日
『秋の味覚本格化』
 先日まで水揚げがまとまらず高値が続いていたサンマですが、道東方面の水揚げが本格化。久慈、宮古、大船渡、そして女川、気仙沼と続々と入荷してきました。特に女川、気仙沼は水揚げ加工冷蔵施設の震災被害により出荷が激減しておりましたが、復興が進み、まとまった数の久々の「おなじみの魚箱」を見ると、産地の方々の鼓動が伝わって来るようで、宮城の活ホタテが震災後青森市場に初入荷したとき同様、胸に熱いものがこみあげて来るのを感じます。一方、青森勢も負けてはいません。八戸の巻網サバが本格化してきました。マダラの出荷停止中と肩を落とすどころか出荷前検査を毎日実施。安心安全を声高に宣言しサンマに負けじと日増しにその存在感を高めています。今年の夏は例年になくイワシやアジといった青物が豊漁で、加えてサンマ、サバ、そしてイカをエサにしている太平洋岸キハダマグロは脂乗りが非常に良い当たり年となっております。
 これから秋が深まりますと秋鮭、平目、真打ち、大間マグロと青森の食の真骨頂といえるシーズンが巡って参ります。そして青魚はその生態系を支えています。青森の豊かな魚食文化継承には、食育を通し消費者の方々にこれら青魚の再生産可能な適正水揚げ・適正価格を、生産者と共に持続することが大切であると知って頂きたいと思います。