4月23日 本日のお魚情報
『今日は何の日?423(しじみ)の日』
 食にまつわる記念日は毎月あります。今月は、初めに毎月1日の"あずきの日"と"釜飯の日"、3日"いんげんの日"、"豆の日"に始まり、月の終わりは29日の"ジンギスカンの日"、毎月30日が"みその日"、最終日が"そばの日"と続きます。そして本日23日は「しじみの日」となっています。
 そこで今回はしじみを紹介します。
 青森はしじみの二大産地、十三湖と小川原湖を有し生産量は全国二位を誇ります。
その十三湖では例年4月10日に船曳による沖漁が解禁となり、本格的なしじみ漁が始まっています。沖漁は産卵期に入る7月中旬から8月中旬までの1ヶ月間を除き10月中旬まで続きます。当青森市場でも十三湖産を中心に毎日販売されています。小サイズが中心で水揚げ全体の5割以上を占めています。今のところ水揚量は昨年よりやや少ないものの、先週後半から徐々に増え例年並の水準になってきています。相場も昨年の走りが安かったこともありますが、例年並みになっており、小サイズは比較的値頃感のある相場で動いています。
 しじみは肝臓に良いことは周知されており、タウリンやミネラル、各種ビタミン等が豊富に含まれております。まだ気温の低い日もありますが、もうじき来る暑い夏を乗り切るために、小粒ながら健康に効能があり、栄養成分が豊富な地元の味覚・しじみの味噌汁を是非、より多く召し上がり、ヘルシーライフをエンジョイして下さい。
   2012年4月16日 月曜日
『春の土用』
 一般的には夏の土用が有名ですが、土用とは立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間のことをいいます。今年の春の土用期間は4月16日から5月4日までの19日間となっており、丑は4月22日と5月4日の2回あります。 そして、土用の丑の日といえば「うなぎ」を連想される方が多いと思われます。「うなぎ」にはビタミンAやBが豊富で、季節の変わり目などで体力低下や疲労回復に効果があります。また、一緒に食すると身体に良いとされる「しじみ」は、土用のしじみは腹の薬と言われるように、整腸作用があり、身体のバランスを整えてくれる効果があるとされています。
 主役の「ウナギ」となるシラスウナギは近年、記録的な不漁が今季も続いており、ジャポニカ種が1kg200万円から250万円という途方もない価格に跳ね上がっていて、単純計算(1尾0.2g×5000尾=1kg)ではシラスウナギの段階で、1尾約400円〜500円になってしまいこの先、中々口に出来なくなるような気がします。
 独立行政法人・水産総合研究センターが来年度から5年間で完全養殖による量産技術に取り組むという報道がありましたが、まだまだ「うなぎ」に関しての生態が解明されておらず、道のりは長いようです。
     2012年4月9日 月曜日
『キンメダイ』
 先週は春の嵐が吹き荒れ、被害が出るほどの暴れん坊ぶり。早春の便りはしばし遠ざかってしまいました。せめて旬の魚で春を感じたい。そこで今回は「キンメダイ」をおススメします。
 東北から新潟以南の各地沖合い深部、太平洋の東岸、インド洋、ニュージーランド周辺や大西洋などの、水深200〜800mの中層から低層に生息し、低層水が上昇するような陸棚周辺部や海山の棚部に多くが生息しています。かつてはカタクチイワシなどを餌にした建縄の一本釣りが主流だったが、現在では鉤を数百本という単位で沢山つけた、底建延縄という効率のよい漁法になっています。一部では底曳網でも。漁場は、伊豆諸島から鳥島に至る海域、四国海盆、九州からパラオ海嶺、南西諸島。常磐物は主に網でとるので、500〜700gの小型。南伊豆の下田方面の物は2kgにもなる大物が多く、外房物は1〜1.5kg。大きなものは切身や、同じく切身を粕漬け、味噌漬けに加工されます。300〜500gぐらいのものは開いて干したり、切身と同じように漬けたりします。白身で脂肪分を多く含んだ冬場は、肉質は軟らかいが、煮付けなどにして火を通すと身が締まり美味。酒蒸しにすると、余分な脂肪が抜けてサッパリした味になります。近頃は、シャブシャブも流行っています。頭やアラには身もいっぱいついており、ダシがよく取れることから、鍋物やブイヤベース、ムニエルにも。
 冬の間、煮付けの王様は「ババカレイ」でしたが、春になればやはり「キンメダイ」。ぜひ様々な料理でご賞味下さい。
 2012年4月2日 月曜日
『毛蟹』
 外はまだ残雪が例年より多いものの、4月に入り新年度を迎え、ようやく春を実感する季節となりました。4月は入園式、入学式、入社式と春の行事が続きます。一方、水産業関連では、お隣の北海道 オホーツク地区で春の風物詩 毛蟹カゴ漁がスタートしています。そこで今回は春の味覚を代表する食材のひとつ「毛蟹」を紹介します。
 今年はオホーツク海における流氷の離岸の遅れから、毛蟹漁も例年より1週間ほど遅れていましたが、ようやく先週から水揚げが始まり当青森市場にも入荷しています。北海道ではオホーツク海の春の味覚として、地元では例年初水揚げのニュースで賑わいます。
 毛蟹は陸奥湾で獲れるトゲクリガニと同じクリガニ科に属し、別名オオクリガニと言われ、国内では主産地の北海道から日本海沿岸や茨城以北の太平洋と広く分布しています。中でも北海道は四方が海に囲まれ、オホーツクの水揚げが北海道全体の約半数を占めます。漁期は宗谷が1月〜7月、網走が3月〜8月で、4月〜5月が旬の時期を迎えます。
 例年は4月が最も水揚げが多く、浜茹で生鮮チルド品の入荷が潤沢になってきますが、今年は流氷の影響で漁獲量は少なく、サイズも4kに10尾〜13尾と小型物が主体で、浜相場は前年より2割高でスタートとなりました。今後の漁が期待されます。
 春の陽気と共に桜まつりが待ち遠しい今日この頃。一足早く、食卓メニューに「毛蟹」を囲み、家族団らんの時を過ごされてはいかがでしょうか?