9月16日 本日のお魚情報
『アブラツノザメ』
 先日、郷土色が豊かなテレビ番組にて青森県の『アブラツノザメハラス焼き』が、紹介されていました。特に県内でも津軽地区での需要が多く、昔から郷土料理として、煮付け・焼きサメ・フライ・すくめ等で食されてきました。県内では津軽海峡(大間・三厩)を中心に延縄、刺網等の漁法により年間を通して水揚げされていますが、産地でしか味わえない逸品として、鮮度の良いものは刺身で食されています。
 アブラツノザメの特徴として、背びれの前縁に大きな棘を持つ種類が含まれていることから、ツノザメ類といわれ、良質の油を大量に含んだ大きな肝臓を持っています。また肝臓中にはスクアレンが多量に含まれるものもあり、深海ザメとして健康食品や化粧品、医薬品として利用されています。
 成熟年齢は、10〜25年で寿命は70〜100年以上とされていますが、卵胎生で妊娠期間は18〜24ヶ月と非常に長く、1〜20尾程しか産まないため漁獲量は減少傾向にあり、近年では年間1万トン程度で、日本では北日本を中心に1300〜2000トンが水揚げされています。世界的に見て絶滅が危惧されており、将来的に水産資源を継続的なものにするためには、何らかの対策を講じて行く必要があるのではないでしょうか?!
 2011年9月8日 木曜日
『サンマ』
 暦は9月に入りましたが、最高気温が30℃を超える日もあり、まだまだ残暑が厳しい今日この頃。
一方で昨日、目黒のサンマ祭りのニュースが放映され、秋の味覚到来を感じる季節となりました。
 今年の8月15日以降の大型船出漁後は、豊漁であった一昨年を大幅に下回っています。また、国内在庫の減少やここ数日の台風の影響もあり浜値は例年より高値が続き、市場価格も高めとなっています。
サイズは4k当り25尾〜27尾が主体であった昨年より大きく、4k20〜23尾の組成が80%と高く、価格訴求のしやすい25〜27尾は1割以下となっていることから、末端価格は1尾180円前後となっています。
 漁の走りは一昼夜半かかっていた漁場でしたが、今は3時間と近いことから、高鮮度の魚が水揚げされています。更に9月は最も脂が乗ってくる時期となります。
 サンマの資源量は昨年以上と推定されていることから、今後水揚げが増してくることで、例年並みの安定価格が見込まれます。
 気温の低下と共に、焼き魚など加熱メニューが食卓に多くなる季節を迎えます。やはり、魚の味覚といえば「サンマ」が代表格。この時期ならではの魚体が大きく脂の乗った美味しいサンマを、是非ご堪能下さい。