2月15日 本日のお魚情報
真ほっけ
 景気回復の兆しが見えない昨今ですが、今月13日に開幕した第21回冬季オリンピック「バンクーバー大会」で女子モーグルの上村選手をはじめとした日本人選手の活躍は、唯一明るい話題ですね。さて暦上は2月の立春も過ぎ春となっていますが、雪深い青森はまだまだ春の便りが聞こえません。
 そんな中今回は、春を告げる魚『ほっけ』を取り上げてみました。昔は「ネズミサカナ」、「囚人魚」などと呼ばれるほど不味い魚とされ、また鮮度も落ちやすいため、ほとんど食用としませんでした。しかし、北海道近海でニシンが獲れなくなると、代替品として『ほっけ』の需要が急増しました。
 寒い地域では、生魚を漬けて保存するという食文化があり保存技術、流通技術の発達した現在でもその文化は根強く息づいています。青森県内では津軽地区に『ほっけの飯寿司』という独特の寿司があり、『鮒寿司』に引けを取らない保存食として根付いています。これから水揚げが多くなる初春3・4月に木箱で流通し始め比較的安価なため、寿司以外でも干したり煮たりといろいろな料理法があるのでこれから旬を迎える『ほっけ』をぜひご賞味下さい。
 2010年2月8日 月曜日
マガレイ
 立春は過ぎたものの寒さは続き、春まだ遠きにありでございます。
 この時期は季節がら寒のつく魚貝が美味しく、たくさん食べて頂きたいのですが、年末・年始の出費から、消費者の財布の紐も堅く、消費の伸びが鈍化しています。そこで、本日は低価格で家計に優しい大衆魚の代表格「マガレイ」を紹介します。
 主に北海道、青森など北国を中心に中部日本以北に生息。本県では、沿岸全域に生息していますが、むつ湾を主力産地として、ほかの秋のトロール解禁の時期は県西岸で多く水揚げされ、市場に入荷してきます。今の時期、むつ湾では旧蟹田町を中心に刺し網漁法で漁獲されています。特に今月から4月にかけては盛漁期を迎え、入荷量も多く、価格も安価な時期となります。
 本県で最も生産量の多いカレイの一種「マコガレイ」をクロガシラと呼ぶのに対し、「マガレイ」はアカガシラと呼ばれ、流通しています。サイズは1尾約250g(大サイズ)から約80g(小サイズ)とマコガレイより小型で、中心規格はおよそ100g。まだまだ寒さが厳しい今日この頃、味が良く、ヘルシーで、庶民の味覚と親しまれてきた「マガレイ」を、煮付けや唐揚げでご賞味下さい。
 2010年2月8日 月曜日
ナメタカレイ
  今日から2月になりました。正月も終わり早や1ヶ月経った訳で、セリ場も一時の賑わいもナリを潜め価格は低空飛行中。その中で今が旬の魚と言えばカレイです。そのカレイの中でも、ひときわ存在感を示しているのが、体長50cm前後、体重1kgほどもある「ナメタカレイ」です。この時期最も身が厚く、脂が乗っていて美味しいと言われています。
 食べ方は、何といっても煮付けが一番。一般的にカレイ類は、どちらかというと淡白な味で、煮ると少しボソボソしてしまいますが、ナメタカレイは違います。身はふっくらと柔らかく、皮の部分はトロリと滑らか。エンガワにはゼラチン質と脂がたっぷりあって濃厚なのに、くど過ぎない絶妙な味わいです。さらに、ぎっしり詰まった子がほんのりと甘く、口の中に余韻が残ります。
 東北地方では、ナメタカレイは正月になくてはならない魚として、珍重されています。煮付けを「年とり魚」として食べるほか、煮こごりをおせち料理に使うこともあるとか・・・。そのため、12月ごろからは、高値で取引きされるようになります。
 このナメタカレイ、道東地方や東北地方では、「ババカレイ」と呼ばれています。漢字で書くと「母カレイ」。おなかにたっぷりと子を含んでいることから呼ばれているという説もあります。子のうま味もしっかりと味わいたい魚です。
 煮魚が恋しくなる季節。たまには少し奮発して、ナメタカレイの煮付けを食卓に並べてみませんか。心と胃袋が満たされ、ちょっぴり贅沢で幸せな気分になれるはず。
そうそう、私は先日、初めて刺身でも味わいました。ヒラメとタラを足して2で割ったようなもっちりとしたドズンとレバーを打ち込まれたような濃厚な味わいでした。ぜひ試してみてください。2月に入ると活での入荷もあるそうですよ。